【NewsLetter212】NPO法人九州ダルク代表 大江昌夫

街中あちこちでクリスマスイルミネーションが目を楽しませてくれる季節になり、あと少しで新年を迎えようとしています。皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。

先月、九州ダルク24周年記念フォーラムを開催することが出来ました。急な告知にかかわらず多くの方が参加して頂き、神父様の話や仲間の話に真剣に耳を傾け、ダルクの活動に改めて関心を持つていただける機会にできたように思います。これも多くの仲間とダルクを理解し応援してくださる皆様のお蔭です。本当にありがとうございます。

フォーラムを開いてみて改めて感じたことは、やはリ私たちはメッセンジャーなのだということ。強制でも忠告でもなく、自分の身に起きたプログラムの原理がもたらす奇跡(グッド二ュース)をただ伝えるということ、ただそれだけでいいのだということです。

私は自分が何者なのか、すぐ忘れ、自分の病気さえどうにもできないのに、高慢にも仲間を変えようとして勝手に怒り、傷つき、疎外と孤独に苛まれてしまいます。依存症には無力だというのにね。しかし、その無力だからこそできることがあります。

それは「人の話に耳を傾ける」ということです。私の回復もここがスタートでした。時間はかかりましたが、仲間の話が耳に届くようになり、疑いながらも仲間の真似をし、少しでも先行く仲間のように笑えるようになりたいと願い、鏡に映った自分に笑いかけ、自分を褒める練習を毎日のようにしました。

そんな情けない自分が嫌いで何枚鏡を割っただろう。それでもやり続けることで自分を知るようになり、誰に対してもどこであっても恐れながらでも正直になる勇気が湧き、昨日や明日より今日に回復する意欲が生まれ、結果に囚われず配慮にゆだねて、今日一日を一生懸命生きることが少しずつですが、できるようになりました。

今ではあれほど嫌いだった自分を愛せるようになりました。ハイヤーバワーがそうであるように、完全な私ではなく、今ここにいる不完全なありのままの自分を。狂気ですから、そういいながらも愛せない時もありますが(笑)。こんな不完全な私達ですが、一人でも多くの人にグッド二ュースを届けていきたいと思います。

この話の後にダルクの運営状況の話はとても辛いのですが、今日までに借り入れが未払いの車両修理費用など、全て合わせて500万円を超えるほど増えてしまいました。今現在、九州ダルクにそれだけ支払える財力はありません。しかし、今いるメンバ一を路頭に迷わせるわけにはいかず、マイナスの支払いのため、今月はじめ日本政策金融公庫より借入れをお願いすることに致しましたが、返済の見通しが立たないのが現状です。

経費削減のため使用している車両も、故障が多いことや燃費の悪い車両から処分すること、参加してきたイベントなども極力控えたり交通費を抑えるため1台で行動したり、近場は自転車で移動したりと仲間にも協力してもらいながら日々、苦しい運営状態で活動を続けています。皆様の善意による寄付金に支えていただけなければ運営してゆくことが困難であります。

薬物依存症者が回復を望み、生きる希望を持ち社会の有用な一員となるように支えていただけないでしょうか?

薬物依存症者みずからが薬物依存症者を支え共に歩むダルクの取り組み、九州ダルクが回復と成長を手にすることのできる場として活動してゆけますよう皆様のご支援、ご協力のほどなにとぞ宜しくお願い申し上げます。

皆様が素敵なクリスマスと新年を迎えられますよう、心よりお祈り申し上げます。

寄付のお願い

カテゴリー: 212号(2018年12月), ニューズレター タグ: , , パーマリンク