【NewsLetter165】薬物依存症のバス

 薬物を一番最初に使ったきっかけは、中学校の時に先輩がシンナーをしていて、僕の仲の良い友達も一緒にしていました。僕は、薬物っていうのは、体に良くない事は言葉では知っていました。でも、友達がしているのを目の前にして、なんだか変なプライドが出ました。

 その時、先輩が「してみる?」と聞いてきました。今までだったら、断っていましたが、その時だけは、何故か「してみる」と言いました。最初は怖かったけど、やってみると意識が飛んで、気付いたら寝ていました。

 それが初めての薬でした。それからいろんな薬を使ってみたくなりました。シンナーはそれっきりですが、一番ハマった薬物は覚せい剤です。その覚せい剤を使った切っ掛けは、前にした事のあるシンナーを思い出して、シンナーは正直自分の体に合わなかったけれど、なぜか思い出して違うものをしてみたくなりました。

 その時、僕の周りでは覚せい剤が流行っていました。よく聞く言葉だったし、皆やっていたので、僕も興味本位で少しやってみました。そしたら体に合ったみたいで、スゴク気持ち良くなりました。

 その時、僕には彼女がいて、彼女が車を持っていたので、その車で先輩の所に買いに行っていました。初めのうちは少し。でも段々と買う量が多くなり、彼女からも注意はされていました。自分でも気付いてはいましたが、もうその時点では手遅れでした。

 自分でも気付いていました。日に日に使う量が増えていってると――。でも、その時から、薬物なしの生活は出来なくなっていました。ある日、親に薬物をしているとバレました。その時、親の仕事場で働いていて、親から呼び出されて、その事を聞かれたのです。

 僕はすぐに白状しました。ウソを付いてもバレていると思ったからです。その時、親父はすでに、ダルクの存在を知っていました。2人で話したところ、僕は逆らわず行くと言いました。なぜなら、その時の僕の環境では止める事が出来ないと分かっていたからです。

 そして、自分でも止めたいと思っていました。だから、決意するのも早かったと思います。でも、一つだけ引っ掛かる問題がありました。彼女の事です。長年付き合った彼女と離れるのが一番の苦痛でした。

 でも、自分で決めた事を夜、会いに行って話したら彼女は分かってくれました。なんか変に嬉しかったです。そうして僕はダルクに繋がりました。

 今、ダルクに来て2週間メッセージになります。やっと慣れて来ました。勿論ダルクに居る間は、家族とも会えません。それも寂しいです。

 ココではいろいろありますが、何よりも大優先は、自分の回復だと思っています。いつまでかかるか分かりません。でも、少しでも早く出たいから、毎日、真剣にプログラムに取り組んで頑張りたいと思います。

 1番の目標は、このダルクを出るまで1度もスリップしない事です。仲間にも助けてもらいながら生活をしていきたいと思います。

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