【NewsLetter170】九州DARC代表理事 大江昌夫

 落ち葉が風に舞う季節となりました。我町の銀杏並木も美しい黄色に染まり初め、日増しに寒さが身にしみるようになってまいりました。皆様はお変わりなくお過ごしでしょうか。

 今回は、私事を書こうかなと思います。今年に入り1月中旬から煙草を吸いだしました。

 煙草を初めて口にしたのは幼稚園の時でした。父親が愛煙家で家のコタツや玄関などに灰皿があり、その横には煙草とライターがおいてある。

 親には子供は触っちゃだめよと教えられていましたが、好奇心の塊のお年頃。(まあ今も大差はありませんが) そしてそういう事を先に教えてくれる兄がいました。

 初めて口にした煙草の味、最高に苦しく不味かったのを覚えています。人間には不味いものや痛いこと、具合が悪くなることは回避する本能があるようですが、僕の場合、この頃からそんな本能より、欲や見栄や人と違うことをしている優越感というものが勝っていました。

 こう考えるとこの頃から依存症気質だったのでしょうね。そんな僕でも禁煙していた時期があります。中学の頃の2年半とダルクに来て24歳からの9年間です。

 このあと吸ってしまいますが、この時はすぐに禁煙できて今年の1月まで吸わずにいましたが、また喫煙。今回は何度も禁煙にチャレンジするものの、ことごとく失敗。そして必殺技は人のせい。これ何かに似てる――。完全に病気のサイクルですな。

 しかし、たかが煙草よ。これぐらいは――。出てくる出てくる否認の壁。そんな中、禁煙する最高のキッカケがありました。

 実は少し前に血便がでました。検査結果は大腸ポリープでした。摘出手術をするために入院。当然術後は絶対安静ですよね、普通は。

 術後に説明があり、空腹を紛らわすために飴ぐらいなら舐めてもいいかと尋ねると、先生の一言は「うん。まあ大江さんだからお菓子とかなら食べてもいいよ」と。

 はて? じゃコーヒーや煙草なんかは。。。「うん。いいよ。もし出血したらすぐにいってね。あと点滴も普通は8時間やらんとダメだけど、大江さんだから1時間でいいよ」と。

 看護師さん大騒ぎ。それでも先生の意見変わらず。看護師さんから「この病院始まって以来、初めてのことよ」と。喜んでいいのやらなんやら分かりませんでしたが、とりあえず喜んでおきました。

 そして移動は車椅子。様子を見に来てくれた仲間に押されコーヒー片手に喫煙。それからも何度もチャレンジしていますが失敗。止めれない自分に腹を立てながら自己嫌悪が続く毎日です。

 話は変わりますが、12月14日土曜日にXmas会を行いますので、(詳しくは別紙参照)皆さんのご参加お待ちしています。それまでには止めれていますように。

カテゴリー: 170号(2013年11月), ニューズレター タグ: , , パーマリンク