【NewsLetter201】薬物依存症のオビト

TCCプログラム

10月に群馬ダルクから講師としてプーさんとショーンさんが来てくださり、3日間に渡り、TCCプログラムを受けました。

TCCとは、外国の治療共同体が行なっているプログラムです。

私は3年前にダルクに入寮しました。以降、年に数回、TCCを受けていて、毎回、大きな気づきがあります。

今回のプログラムでは、2日目に行なった「ビフォー、アフター」と「好き、嫌い」のプログラムの中で気づきがありました。

「ビフォー、アフター」とは、過去のアディクション全開時の問題行動や精神症状、そしてそれらが現在の自分にどれくらい残っているのか、改善したところはどこなのかを知るプログラムです。

用紙に記入して内容を確認すると、思わず、「昔と今もほとんど変わっていない」とつぶやいてしまいました。中でも自己中心的、柔軟性がない、物を壊すなど致命的な部分が強く残っています。

そのことを悲観していると、講師の方から、「昔と比べて変わった部分は大きい。前は、質問に対して質問で返す人でした」とフォローしていただきました。

確かにダルク入寮当初の3年前は、今以上に状態がひどかったです。

一日中寝ていると、仲間との会話が少ない、身体症状がひどく、椅子に座っていることが困難な状態でした。

仲間から「筋トレしないんですか?」との質問に、「なぜやる必要があるんですか?」と聞き返す始末でした。本当に人として終わっていました。

しかし、そんな私でも、現在は仲間と筋トレをしたり、スポンサーシップを取ったり、ステップに取り組んだりと改善が見られます。できないことよりも、できるようになったことにもっと目を向けて行かなければならないのかもしれません。

「好き、嫌い」のプログラムの中で、ダルクの好きなところを2つ書きました。

私は仲間の存在と個人一人ひとりに合ったプログラムを考えてくれる、と書きました。九州ダルクに入寮してから、私はとにかく悪化した身体症状をどうにか治したいと考えてきました。

今でもです。そのために私に合った独自のプログラムを用意していただいたり、配慮してもらったりしています。そしてそれを支えてくれる仲間もいます。

私は常時アディクションが発動状態です。ですので、こう考えて書かなければ、これらのことに感謝することを忘れてしまいます。恐ろしい病気です。

今一度、自分の行動を振り返る必要があります。他にも色々と気づきがありましたが、以上が大きな気づきでした。

群馬から来てくださったプーさん、ショーンさん。機会を与えてくださったトキさん。一緒にプログラムを受けてくれた仲間たち。

ありがとうございました。

カテゴリー: 201号(2017年10月), ニューズレター タグ: , , パーマリンク