【NewsLetter203】歳末カンパのお願い

年の瀬もいよいよ押し迫り、なにかと忙しいころとなりました。皆様におかれましては、お変わりなくご活躍のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご支援を賜り、誠にありがとうございます。

薬物依存は回復可能な病気です。ただ、他の病気と違うところは、この病気は周囲の人、例えば家族、職場の人、友人、知人などを好ましくない状態に巻き込むことです。そのため薬物依存は社会問題に発展しやすいのです。

しかし、病気である以上、回復の方法がないわけではなく、自分の力や意志力に頼ることなく、全く違う方法、すなわちプログラムに忠実に参加することによって生き方を根本的に変え、その結果多くの方々が回復しています。

さらに回復した人たちは依存症に苦しむ仲間のために何らかの形で手を差し伸べています。そして仲間を助けるために行為こそ、自己本位の古い生き方を捨て、他者に自分を開く新しい生き方の発見であり、その行為自体が彼らを救っていることになります。

ここに希望があります。

自分らしい尊厳を取り戻すために、「今日一日」を口にし、ダルクプログラムを繰り返す仲間たち、そしてそんな私たちを応援してくださる皆様のおかげで、この福岡の地でシェルターとしてなくてはならない働きをしてきました。私たちの隣には、応援してくださっている皆様が常にいるということに感謝しています。

昨年末に美野島司牧センターの老朽化に伴い建て替えが決まり、大名町教会の一室をお借りし、活動を続けさせていただき9か月が経ちましたが、工期の遅れなどにより美野島にて活動できるのが来年3月末になる予定です。

この1年を振り返ってみると、本当に無力な1年でした。神様は超えられない困難は与えないと言いますが、こんなに続くとここから逃げ出したくなります。

しかし、ふと隣を見ると、仲間がいる。離れている仲間が連絡をくれる。スポンサーがいる。支援してくださる皆様がいる。

さあ一緒にプログラムをしよう、と背中を押してもらうような霊的な優しい愛がここにはありました。

神様は困難なんて与えないのではないでしょうか。神様が与えてくれるものは愛なのでしょう。未熟な私は、そのことにひとりでは気づけません。今日を迎えられたのは、ご支援してくださっている皆様のおかげです。本当に感謝しています。

この話の後にダルクの運営状況の話はとても辛いのですが、今日までに借り入れが200万円を超えるほど増えてしまいました。今現在、九州ダルクにそれだけ支払える財力はありません。

しかし、今いるメンバーを路頭に迷わせるわけにはいかず、先月も借り入れをすることにしましたが、返済の見通しが立たないのが現状です。

私どもの努力が足りないためではありますが、日々、苦しい運営状態で活動を続けています。皆様の善意による寄付金に支えていただけなければ運営をして行くことが困難であります。

薬物依存症者が回復を望み、生きる希望を持ち、社会の有用な一員となるように支えていただけないでしょうか。

薬物依存症者自らが薬物依存症者を支え、ともに歩むダルクの取り組み、九州ダルクが回復と成長を手にすることのできる場として活動してゆけますよう皆様のご支援、ご協力のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。

皆様が素敵なクリスマスと新年を迎えられますよう、心よりお祈り申し上げます。

特定非営利活動法人 九州ダルク代表 大江 昌夫

 

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カテゴリー: 203号(2017年12月), ニューズレター タグ: , , パーマリンク