【NewsLetter237】ハジメ クリーン1年を迎えて

今年の3月で1年のバースデーを無事迎える事が出来ました。この1年を振り返ってみると、本当に色々な事がありました。

自分は刑務所からダルクに来ました。右も左もわからぬまま生活がスタートしました。ミーティングで喋った事はなく、何もかも初めてばかりの事で、とまどっていたのを今でも覚えています。

出所して間もない時に自我の暴走が始まりました。何もかもが嫌になり、自分の思い通りにならなかったら仲間に暴言を吐き、時には暴力を振るう始末。

今思えば本当に笑ってしまうのですが、代表に言われて、もう暴力を振るうのはやめようと決めても、しばらくの間、暴言と仲間に対するコントロールが止められませんでした。毎日が苦しくてどうしようもなく、自分自身に嫌気が差して出ていこうと思ったのは、ダルクに来て3,4ヶ月が経った頃でした。

初めて、「出ていきます」と伝えた時の事を思い出します。

話し合いをして、その都度もう少し頑張ってみるかと自分に言い聞かせては、また出ていきたいと思うその繰り返しでした。今思えば寂しかったんだと思います。フェローシップも上手く取る事が出来ず悩んでいました。

当時は笑う事が出来ず、作り笑いを繰り返しては、ため息ばかりで、方向性が全く分からなかったです。

そして、3度施設を飛び出してみて分かった事は、無力でした。どうにもならないし、その時自分が病気だという事に気づきました。

元々集団の中でやっていくのは苦手で、人と付き合うのもそんなに得意ではありません。それでも、苦しくてももう逃げるのは嫌だと思えるようになってきています。

今は、面白い事があれば大声で笑えるようになってきています。時々、囚われる事もありますが、それでも今日一日という事でやっています。

施設のプログラムで、週に二度筋トレをやっています。来た時は体を動かすのが苦手でしたが、それでも続けているうちに今は力もついてきました。やっていれば良い事もあるんだと思えるようになってきました。続ける事に意味がある事に気づけて、本当に良かったです。

食事当番もやるようになって、包丁なんて使った事があまりなく、料理なんてやった事もなく、そんな自分がプログラムの中で料理を作っている。本当に良い経験をさせてもらっています。将来、社会復帰したら、料理が作れたら良いなと思い、今は勉強しています。

周りに仲間が居て、独りじゃないという事に気付けた事も、今はダルクで生活していて良かったと思っています。自分の病気は根深いです。日々、上がり下がりの繰り返しではありますが、また病気が出て頭の中が忙しくなった時は、その都度相談して行きたいと思います。

時間はかかると思いますが、リハビリを続けていこうと思っています。

カテゴリー: 237号(2021年3月), ニューズレター パーマリンク