【NewsLetter278】1年のバースデーを迎えて 依存症のマー

 2度目の1年のバースデーを迎えました。1年前にスリップして前回のクリーンは6年を迎えられませんでした。施設内で部屋長や、施設内一人行動のサポート無しの自由行動も今は出来ません。でも今回のスリップは僕に色々と気付きをくれました。クリーンの大切さ、サポートの大事さ、薬なんていらないというシラフの生活の楽しさ、色々自分に取って気付かされる1年でした。

 今年に入ってステップワークを始めて、色々自分の問題の見方が解ってきました。仲間に反応したりしますが、自分の問題だけを見ないと仲間を裁いたりして自分自身が苦しくなるので、少し自分の問題の見方が解るようになって、それだけを見ていけば生きづらさも少しは楽になっていくのかなと思っています。

 スリップするまでクリーンが少しずつ伸びていって、自分自身、傲慢さがありました。自分の意志で薬物を使わずにいられると考えていた所もあります。でも今はミーティング、仲間、ステップ、プログラム等、自分の意志では薬物は止まらないと実感しています。自分の意志で、薬物を止められればとっくの昔に止められたと思います。今、薬物無しの生活の楽しんでいます。

 前にも書きましたが、「料理、筋力トレーニング、ジョギング」が生活の中で楽しみです。昔は食べるのが好きでしたが、今は料理して人に食べて貰うのが楽しみです。筋トレも昔太っていたコンプレックスからか、理想の体型になりたいという意欲が前にも増して上がっています。ジョギングも走るのが苦ではなくなりました。

 この1年を振り返り、自分の変えていかなくてはいけない所を見てみると新しい事へチャレンジする恐れがあります。施設の中ではやる事も限られてきますが、これからもっと色々経験した事の無い事があると思います。

 バースデーの日に仲間達と食事に行きました。食事を食べた後、今年1年の抱負を発表するという恒例の行事があります。そこで僕は今年1年ベストでやりたいと思いますといった所、仲間から「人を裁かない」の方がいいんじゃないのと言われ、僕もそっちの方が自分にとってやらなきゃならない事だと思っています。

 僕のエゴが人をコントロールしたがります。僕のエゴ通りにいくと気持ち良くなり、そうならないと人を裁きます。それを止めていかないと、生きづらさは取り除けません。仲間にも「余裕があるな~人に構っていられるんだからな~」と言われ、何の為に施設に居るのか?別に人と競う為でも争う為でもなく自分の回復の為に居るという事を忘れているなと気付かされました。

 僕も九州に来て7年目に入りました。クリーンは1年ですが、7年間で色々価値観も変わりました。薬物の恐ろしさも十分解っています。今はクリーンでクリアになった頭、心でシラフの楽しみを感じていく事に価値を見いだせるようになってきました。

カテゴリー: 278号(2024年8月), ニューズレター パーマリンク