【NewsLetter293】依存症のユウスケ

16年のバースデーを迎えて

 とても長い時間が経ちました。自分の力だけでは薬を止め続ける事は出来なかったと思います。自分の命ですら、自分より偉大な力や仲間のお陰で続いていると思います。

 九州ダルクに来て2年が経ちますが、2年より少し前は、それまで学び実践していたプログラムが適当になり、自分の事しか考えない昔のやり方、考え方で一杯になり、調子を崩していました。先行く仲間に助けて貰い、九州に来ました。

 それからは、プログラムを学び実践(出来ているのか?)して、少しずつ元気を取り戻して来ました。最近は改めて体を鍛える楽しさを感じ、体重も体つきも変わってきて、運動する度に喜びを感じ、楽しんでいます。その他にも、貯金や、その時々の生活費の使い方を考え新しいスニーカーや洋服を買ったりして楽しむ事もあります。後は、施設で役割をさせて貰い、その中のやるべき事を教えて貰いながらやっていると、覚えて1人で出来る様になったり、仲間と出来る様になったり、楽しく感じます。

 今回のバースデーでは、仲間に祝って貰い、とても嬉しかったです。九州に来てすぐ、14年のバースデーを祝って貰い、今回で2回目のバースデーミーティングでした。1回目のバースデーは、他のグループのメンバーも沢山来てくれたのですが、知っているメンバーが少なく、緊張をしたのを覚えています。それでも仲間は優しく受け入れてくれました。自分自身それからは、「あまり緊張せず、どんどん自分から他のグループのメンバーに声をかけてフェローシップを取り、仲間の輪を広げて行こう」と、意識して実践していました。その結果、今では九州地方に、会えば楽しく話が出来るメンバーが増えたと思っています。

 昔からの自分の悪い癖ですが、物事に恐れや不安が出てくると、行動に移す事が止まってしまい、先延ばしにするか、やるべき事を無かった事にして隠蔽してしまいます。今ではその癖が大分減って来てはいますが、少し気を抜くと、よく顔を出して来ます。その事で結局、苦しい思いをするのは自分です。九州のメンバーと関わる事で、改めてそこの悪い癖と向き合わせて貰い、「あっ、やっぱり変えていかないと自分が苦しいし、楽しめない」と、感じています。

 自分のそんな生きづらさを、1人で抱え込んで解決しようとし、解決出来なくて、結局、自分ではどうする事もできないと認めた時に、遅いかもしれませんが、自分より偉大な力、それと、仲間や12ステッププログラムに助けられ、新しく歩みを踏み出していく。そういった事の繰り返しで今の自分があるのだと思いなおしています。

 この16年、色々な事を経験して、問題があれば乗り越えさせて貰う経験をし、生きている、生きていてよかった、と思わせて貰っています。この感謝の思いを行動に移していけば、自分自身や周りの人も幸せになれるんではないか、と感じています。今日1日で。ありがとうございました。

カテゴリー: 293号(2025年11月), ニューズレター パーマリンク