【NewsLetter186】薬物依存症のバス

先日、2年のバースデイを迎える事が出来ました。この2年の間で色々とありました。

僕が最初にダルクに入ったのは、一昨年の4月19日でした。ダルクに入るきっかけになったのは、親に薬物が見つかったのが始まりです。

それも1度や2度ではありません。1回目は、僕の様子がおかしくて感づかれました。2回目は、僕が無理矢理、彼女に薬物をやらせて、彼女がおかしくなった時にばれました。

その時に父親から、警察に行くのと病院に行くのとどっちがいいか、聞かれました。僕が言った事は「病院は嫌だ。でも、警察に捕まるくらいなら死んだ方がましだ」という言葉でした。

その時には、勿論、本当に死にたいとも思ってなかったし、このまま薬物を使い続ける事なんてのも考えていませんでした。ただ、その時の僕は、今のこの環境を失うのだけは嫌だと思っていました。

本当に、その場凌ぎというか、反省はするけど、その時だけ。次の日からも、また、当たり前のように薬物を使っていました。

僕が使っていたのは、覚せい剤と脱法ハーブです。覚せい剤の方は使ってしまうと、妄想とか幻聴が凄くて、自分の体に合わないと思っていたので、直ぐに止められたのですが、脱法ハーブは警察に捕まる心配がないという事もあり、そのまま、ズルズル使っていました。

そして、いつも通り、仕事が終わって、夜中に脱法ハーブを買いに行き、家に帰るまでの車中で、ハーブをポケットに入れたまま寝てしまい、気付けば朝になっていました。

そのポケットに入れたハーブが親に見つかってしまい、ダルクに繋がりました。

繋がりたての時は、こんな所は2日で出てやる。こんな人達の中には居られないと思っていました。

当時、仲間の中では僕が一番若くて、年が近くても15歳上の仲間しかいませんでした。しかも、その時の僕は19歳で若かったので、早く外に出て遊びたい気持ちだけでした。

僕が若いからそういう気持ちになるのかな、と思っていたけど、何歳になっても遊びたい気持ちは皆一緒でした。それから僕は、やれる所までやってみる事に決めました。

施設のプログラム、特に筋トレには熱を入れてやりました。体重も、その時は52kgしかなかったけど、5ヶ月でいっきに30kg増やしました。

回復は、まず太る事からと言われていたので、強迫的に食べました。また、ダルクに繋がって、素面で色々な遊び方を知りました。

九州圏内も、いろいろ連れて行ってもらい、また、スポーツにキャンプ、スノーボードと、娯楽とかも沢山教えてもらいました。

毎年、海にも行っています。サーフィンや素潜りも仲間と一緒にやっています。施設が嫌だとか、出たいという気持ちは正直、今も毎日あります。

けれど、その問題が出てくる度に仲間が側に居てくれるから、乗り越えられて来ました。仲間には本当に感謝しています。

でも、何よりも一番嬉しいのは、今2年のクリーンを迎えれた事です。今まで、自力じゃ止められなかった事なので、今度はその一日一日に感謝しながら、やっていきたいと思っています。

毎年言っていますが、本当に一日でも早く、社会復帰を目指してやっていきたい、と思っています。これからも宜しくお願いします。

カテゴリー: 186号(2015年5月), ニューズレター タグ: , , パーマリンク