【NewsLetter236】クリーンを迎えた仲間の話 マー

3回目のバースデーを迎えることが出来ました。九州に来た当時、僕は幻聴があり、目に見えることをあまり頭に入れることが出来ませんでした。精神病院に入院するのが嫌で、周りの仲間に調子が悪い時でも相談をしませんでした。

何回か酒を飲んで幻聴を誤魔化して生活していましたが、次第に症状が酷くなり、自殺未遂をしました。それをきっかけに3週間ほど入院し、なんとか幻聴も収まり、普通の生活が出来るようになりました。

でも、薬物の使用期間が30年もあるので、そう簡単に普通の生活に戻れる筈はなく、何度か入退院を繰り返しました。

僕は、15才でバイクの事故をし、頭と鼻に傷を負い、今でもその傷が残っています。

その当時は思春期で、見た目も少し変わった事や、周りの僕への接し方も変わった事をきっかけに、僕はシンナー浸りの生活を2年ほど続け、その後18才で覚せい剤に出会いました。

それからは覚せい剤と酒の毎日で、十数年の間、長いトンネルの中で真っ暗闇の人生を送ってきました。

今現在は、少し小さな光が見えてきて、希望と目標があります。それに向けて、日々、自分のベストを尽くしています。最初はあまりやる気が出なかった事が、今では楽しみになっています。食事当番、筋トレ、ジョギング。この3つは、僕が今力を入れて頑張っていることです。

特に力を入れているのが食事当番です。これが僕のこの先の人生の光となる料理の世界です。週に2回当番があり、作る時はテンションが上ります。薬物の事など一切考えもせず、一心不乱に集中して作っています。料理は僕の回復の為の道具だと思っています。

あと何年かかるか分かりませんが、絶対に料理の世界に行きたいと思っています。

まだトンネルの中で針の穴ほどの小さな光が見えているだけです。あとどのくらい走ったらトンネルの出口なのか分かりませんが、日々ベストな生活を送り、光に向かって生活していきたいと思っています。

シラフの生活を送って、僕の頭もクリアな状態が続き、色々な事を考えられるようになりました。ずっとその場でのことしか考えず、先の人生などどうでもいいと思い生活していました。

もう40過ぎましたが、今からでもまだ間に合うと思い、人生設計を練っています。日々思う事は色々ありますが、何事もベストな生活を送ることだと、真剣にプログラムにも取り組んでいます。

今年はもっと積極的に色々やっていきたいと思い、ステップに取り組もうと思っています。自分の生きづらさや問題も見えてくると思っています。

もう薬物漬けの人生はまっぴらなので、自分の問題を早く見つけて、生き辛さを無くしていきたいです。

カテゴリー: 236号(2021年2月), ニューズレター パーマリンク