【NewsLetter239】九州DARC代表 大江 昌夫

新年度を迎え、皆様におかれましても何かと忙しくお過ごしの事と存じます。

九州ダルクでは4月から5月にかけて、新型コロナウィルスの影響で日程の調整や変更、中止が相次いでいます。空いた時間で少しはゆっくりしたい所ではありますが、何故かこのような時はメンバーの不調が続き、対応に忙しく、自分の感情の乱れもあって、中々平穏な気持ちを感じる事も、春の爽やかな気候を楽しむ事も出来ないでいます。

思えば毎年このような感じで過ごしている気がします。春の思い出と言えば決算から理事会、総会までの数字と向き合うストレスと、お金の心配。そして何故か調子を崩すメンバー達と、良い思い出がありません。

愚痴になってしまいましたが、今月の支援する会も中止で、このような話も笑って聞いてもらえる場もなく、この場を借りて愚痴をお聞かせする事、どうかご容赦ください。普段は中々感謝も出来ませんが、人と人とが顔を合わせて共有する時間の有り難さを、つくづく感じています。

さて、先月の事ですが、仲間の一人が心筋梗塞で入院となりました。ステント治療という手術を行い10日間の入院の後、今は退院しています。現在は運動の制限、食事に塩分の制限があるものの元気に過ごしていて、ほっと胸をなでおろしています。

九州ダルクのメンバーは30代から40代が中心であり、健康に気をつける必要のある世代でもあるので、今年は全員健康診断を受けてもらおうと考えていた矢先の出来事でした。

皆、少し前から積極的に歯科治療を受け、歯石除去などのメンテナンスなど出来る事から始めています。健康については私自身もそうですが、何か痛みなどが起きない限り、中々病院に行って治療しようという気持ちにはなれません。

歯も、定期的に行けば小さな虫歯のうちに発見出来て治療も簡単でお金もかからないのに、分かっていてもそれが出来ません。今日じゃなくてもいいか、と後回しにして、大きな虫歯になるまで、行くつもりだけあって行きません。

大事な歯を抜いたり、高い治療費を払うはめになったりした後に、今度はちゃんとしようと高い電動歯ブラシを買ったり、何だかすごい効果がありそうな歯磨き粉を買ったりします。そしてまた定期的に行くのが面倒で後回しにします。

とても極端ですが、アディクトの特質はこういったところにも現れている気がします。依存症もまた、同じようケアを行い、日々自分の感情をそのままにせず、問題に向き合い、回復に前向きに修正し続ける。これが出来れば問題が起きても大きくなる事はなく、少しの労力でクリーンを続ける事が出来るのかもしれません。そんな事を思うきっかけともなりました。

末筆となりましたが、いつも皆様の九州ダルクへの温かいご理解とご支援を有難うございます。今月も家族会が中止となりご迷惑をおかけ致しますが、また次の機会に元気なお顔を拝見できますよう、もうしばらく一緒に頑張っていきましょう。

 

カテゴリー: 239号(2021年5月), ニューズレター タグ: パーマリンク