7月で薬と酒が止まって6年になります。自分は、今居る九州ダルクが3度目のダルクとなります。最初のダルクでは2年で逃げ出しました。次のダルクでは仲間の見ていない所で酒を飲み、仲間を巻き込んで薬を買いにも行きました。
その後からクリーンが始まります。こんなに長い期間止まったのは初めての事です。九州に来て初めの頃は、早く仕事がしたい、社会に出たいと思っていました。
クリーンがあれば社会に出られると年数を基準に考えていましたが、先ゆく仲間には、クリーンの長さは関係ない。今出て行って何とかなるの?と聞かれました。薬が止まっているだけで生き方は変わっていませんでした。
自分は九州に来た時、ネックレス3本、指輪5個、ブレスレット3本、ピアス3個と色々なものを身につけていました。今思うとおかしな事をしていたなと思います。でもその当時はどうやって自分を大きく見せるか、そればかり考えていました。
薬を使うことになった最初のきっかけとなったのは、怖いんでしょ?の一言でした。その言葉に、自分はナメられたくない、ナメられたら生きられないと感じて使いました。
ダルクに来て「ちっちゃいおじちゃん」で良いんだ、と言われても、中々そう思えません。
今は、身につける色々なものは減ってきましたが、自分を大きく見せようとする所は、中々治りません。出来ない事を出来ると言ってみたり、やってもない事をやったと言ってみたり、その度に嘘がめくれます。居づらくなります。他人のせいにします。
社会に居た時と同じです。社会では居づらくなれば逃げ、別の場所に行って、また嫌なら逃げる繰り返しでした。
今でも逃げたいし、使いたいという気持ちが無いわけではありません。でも、今はその事を仲間に話します。そこで正気に戻る事ができます。
最初にダルクに来た時、何かあったら言ってねという仲間の言葉に対して、どうせ言っても仕方ないと自分のエゴが出てしまい、相談などはしませんでした。自分にも仲間にも嘘をついて、苦しかったです。
自分は今50歳です。年齢が上であるとか、今まで他のダルクに居たとか、家出して1人で生きてきたとか、間違えた変なプライドが邪魔をしてきました。
1人でやってきたつもりでした。周りの人に注意されたり何か言われたりするのが嫌で、勝手にひとりになっていただけでした。今でも人に何か言われる時、自分の考えが出てきて、相談や振り返りの時も何かのせいにして自分を正当化します。
弱者としてコントロールをしないことと、自分の問題を見るようにと言われます。ここに来た頃と同じように、同じようなことで仲間とぶつかったりしているなと思う時もあります。でも、今までやってこなかった筋トレやジョギング、PCなど、自分じゃ無理だと思っていた事も、やってみて少しずつ出来るようになり、少し自信もついてきました。
薬が止まっているだけじゃ変わらない事も知りました。これからも色々あると思いますが、クリーンの年数だけ見ないで、仲間と一緒にリハビリして行きます。