【NewsLetter250】バースデーを迎えて イジケムシ

薬が止まって9年が経ちました。数か月前からダルクの役割にも復帰させてもらい、食事当番も自分の為に継続させてもらっています。

過去を振り返ってみると、人との深い関係を築いた事がありませんでした。他人や自分自身にも無関心なフリをして、人と深く関わる事を避けてきました。自分自身が傷付くのが怖かったからです。

内心では、何でも相談できる親友や親との関係に強い憧れがあったものの、1歩踏み出して自分の弱さをさらけ出す勇気はありませんでした。

今思えば、自分から勇気を出せば、心を開いて相談できただろうと思える人がいつも身近にいました。挫折や悩みを一人で抱え込めなくなり、逃げる様に薬を使いだしましたが、その頃の自分は、「自分なりに頑張って来たのに何で分ってもらえないんだ」と色々な人や物事を恨んできました。

自分の行動の事実だけを見ることが出来ず、独りよがりな、自分が真実だと思いたい事だけしか見ていませんでした。

その癖は今でも残っていて、施設の役割をやっている最中や、仲間からアドバイスされる時にも瞬間的に感情として表に出て来ます。本当に自分勝手だなと思います。

今は自分の行動を振り返り、少しずつ自分のそういう部分にも気付けるようになってきました。24時間仲間が身近にいてプログラムがあるという恵まれた環境の中で、今更ながら人間関係を勉強させてもらっています。

最近、自分の行動や考え方や感じ方が変わっていくのは楽しいと思うようになりました。昔はただ現状維持でいいやと思っていただけでした。自分にさえ不正直で、恨み言が多く常に何かのせいにし、頑なに自分の行動を変える事をせず、自分の問題と向き合う事を避けてきました。

変わる為に何をすればいいのかを考えるのも面倒くさかったし、新しい行動をするのも怖かったからです。しかしようやく、そういう自分を見た時に自分自身が情けなく感じたり、出来ない自分を悔しいと感じるようになってきました。

少し前ですが施設の役割を外されている間、毎日何をすればいいのか分らず、何か自分の為に考えて行動しなければと思って食事当番を始め、今でもそれを続けています。回復と成長のために何をすればいいのかを考えて来なかった自分には、行動するための大きなきっかけになりました。

その間も変わらずサポートしてくれた仲間やダルクに、今改めて感謝しています。今の自分を否定しない為にも、諦めず自分の回復にとってベストな選択をして新しい自分を見つけていきます。

カテゴリー: 250号(2022年4月), ニューズレター タグ: , パーマリンク