【NewsLetter252】特定非営利活動法人 九州DARC 代表 大江昌夫

 梅雨に入り、雨に映える紫陽花の花々が美しい季節となりました。皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。

 私たちは元気です。と言いたいところですが、私たち依存症者にとっては、「木の芽時」ともいわれる春は特に、心身が不安定になりやすい時季でもあるといわれます。

 例外なく毎年この時期はいろいろなことが起きますが、特に今年はややこしいことが続いています。

 ダルクの中で仲間に寄り添い、仲間とともに回復の道を歩むということは、自助グループのスポンサーシップのように、自分自身の問題ばかりではなく、その人の問題やその人と自分の関係も構築しながら、かなりの長い期間を親しく付き合っていくということが必要だと感じます。

 関係性の病気である私は、問題を増やしてしまう恐れをいつも抱きながらも、仲間との関わりの中で回復し、成長していける喜びを感じてもいます。

 しかし、自分の問題に囚われている時はここになかなかたどり着けません。先に書いたようにこの時期は特にそうなりやすい時期だと感じています。

 こういったときは整理整頓するしかありません。引き出しの中のゴチャゴチャしているものを並び替えるのではなく、すべてを取り出し、いらないものを捨て、いるものを引き出しに整理するように、私自身をハイヤーパワーに委ね、成長の妨げとなっている考えや仕草、感情を捨て去り、私を成長させてくれる建設的なものだけを私の中に留めておくようにする。

 これをやるには正直さの中に誠実さがないと、自分のことばかり考え、自分の思い通りにいくように要求するだけになってしまいます。

 私自身を正直に見つめる勇気が与えられますよう、そして、仲間とともに今を生きることを選択できますよう、ハイヤーパワーに祈ります。

カテゴリー: 252号(2022年6月), ニューズレター パーマリンク