河本泰信先生が今回のテーマ「ねたむ」「すねる」「ひねくれる」回復を邪魔する三つの「ね」について話してくれました。
その事で自分に当てはめて考えさせられました。ダルクに繋がる前はその三つの「ね」を全て自分の思い通りにいかない時に上手く利用して、家族や彼女、友達をコントロールしていました。
自分にとって「ねたむ」は、良く考えると十歳の頃くらいから出ていました。その当時、習い事でサッカーとスイミングスクールに通っていましたが、小学校の勉強にすらついていけず、思う様な結果が出せない分、スポーツで結果を出そう、認めてもらおうと頑張ってきました。
しかも、自分は何でも一番にこだわり周りの人の評価ばかり気にして生きていて、一番になる事で周りから注目を受けて褒められ、出来るやつだと思われたいが為にやってきました。
それでも自分の思う結果を出せず、自分より目立ち、注目を浴びている人を見てねたみました。
中学校に上がると、その思いは余計に強くなっていきました。人の評価の中でしか生きる事が出来ず、それなのに自分の為にと行動を変える事は一度もしてこなかったです。
やっているつもりになっているだけで、自分が成長する為に努力をしてきませんでした。他の人は何の努力もせずとも思い通りの人生を歩んでいるんだろうとねたんでいました。自分に起きる不幸は、常に誰かのせいで、薬物を使った事も、使い続ける理由も、人のせいにする事で言い訳にしてきました。
こんなに生きづらく苦しい、何もかも上手くいかない人生を歩んでいるのは、あの時あの人が認めてくれなかったからだとか、怒ったからだと、自分に原因がある事も見ずに過ごしてきました。そうしないと生きていく気力を失うと思っていたからです。
薬物を使い始め、「これなら上手くいく」と思ったのは最初の3カ月くらいまでで、薬物を上手くコントロールできているという錯覚に陥っていましたが、実は自分自身が薬物にコントロールされていました。
常に薬物に囚われていて薬物を手に入れる為にお金が必要で、お金を手に入れる為に悪い事を沢山しました。家族や友達を脅したり、彼女に暴力を振るう事が止まらず、盗みも沢山しました。
薬物が無いと動けず、人とは直ぐ衝突し、情緒不安定で全てがめちゃくちゃなのに、それでも「まだ薬を使い上手くやれる」と思っていました。使い続ける事で物事は悪化し、「俺の人生なんてこんなもの」だとあきらめていたのかもしれません。
でも、薬物を使っていない今でも、そういう事が起きているんだなとフォーラムに参加する中で気付きました。
施設に居るのに、今も回復、成長が出来ないのは周りのせいだと結局、人のせいにしている事、自分に起きている事、失敗の原因を見ず、同じ事を繰り返しても自分の考えを手放さない所が生きづらいんだと思います。
今回のフォーラムに参加して、そんな生きづらさを手放したいと強く感じました。上手くいかない事なんて当たり前で、その中でも自分の回復を誰よりも信じて取り組んでいきます。