河本先生の講演での話を聞いて、家族、特に母親の事を思い出しました。
自分は20歳の頃に薬を覚えて、自分の感情や気持ち等を話せなくなりました。本当は言いたい事、伝えたい事は山ほどあるのに、言いたい事を飲みこむ様になりました。
これをずっとやり続けて、人を恨んだり、物に当たったりして、終いには仲の良い人に当たってしまいます。その後、必ず嫌な気持になって薬を使っていました。
そんな自分が本当に嫌になります。そして、それをごまかすためにまた薬を使い、現実を見ない様にしていましたが、精神状態がおかしくなって、それを抑える為に、今度は違う薬を使って何とか、平常心に持っていこうとしました。
しかし、結果はもっとおかしくなり、言動がめちゃくちゃでした。判断能力はまるで駄目で、自分がおかしいかなんて、分るはずもなく、自分が正しい。幻聴、幻覚が事実だとずっと思っていました。
この事に気付いたのは、体から薬が抜けた後で、薬を使った事に対してすごく後悔しました。
講演の話を聞いて、自分の母親も同じではないかと思いました。母親は酷い酒飲みで、いわばアルコール依存症ではないかと思います。毎晩飲んでいて、いつも姉と自分が母親の酒を買いに行くのが本当に嫌でした。
小さいサイズならいいですが、1ℓのパックは大きいから、酒を飲んでいるのを父親に見つかり、そのことで父親が母親に暴力を振るっているのを、目の前で見ていました。こんな両親みたいにはならない、とずっと心に決めていました。
そもそも、殴ったり物を投げたりする姿を見たくないから、母親に酒を買うのが嫌でたまりませんでした。階段から落ちたり、急性アルコール中毒で何回病院に運ばれたりする母の姿を見て、いつか死ぬんじゃないかと思っていました。
そんな親になりたくないと思っていたのに、自分が同じような生活をしているなと改めて気付かされました。確かに自分は親と違う人生を送っているのかもしれませんが、結果は同じです。
自分はこそこそしながら薬を使うし、酒も飲むし、周りの人達には本音で話さない。平気で嘘、誤魔化して、どうせ分ってくれないんだろうと勝手に決めつけていて、本当の事を話しても信じてくれないんだったら話さないと決めていました。
本当は助けてほしいし、信じてほしかったです。今でも自分の気持ちを誤魔化したり、本音で話さない時があります。その時は苦しくて、正直になれない自分が嫌になりますが、そうならない為には、行動に移す事。今は人に話す練習をしている所です。
今回のフォーラムは本当に自分にとっては参加できて良かったし、気付きもありました。この先自分が良くなっていくと前向きにとらえる事ができ、よしやろうという気持ちになったフォーラムでもありました。
これからは自分の回復をあきらめず、良くなる事を信じてやっていきます。