薬が止まって8年。こんなに長い間薬を使わなかったことはありません。
ダルクに来る前は他人のお金を盗んだり、他人の物を売ったり、サラ金にお金を借りたり、親にお金を借りたりしてお金がなくても何とかして使ってきました。薬で2回逮捕されて刑務所にも入りました。
そんな自分が8年も薬が止まるなんて、見えない力のおかげです。
それでも苦しい事も増えて来ました。TCCの中で回復のピラミッドという物があり、一番上がクリーン、それを支える一番下にサポートグループ、正直さとありますが、自分は仲間に助けを求めない事が多いです。
苦しくても苦しくないふりをして土台にあるサポートグループを上手く使っていません。こんなことを相談したり話したりしたらどう思われるのかと、他人の評価を気にして正直さもなくなります。クリーンがあっても変わらない所の一つです。
でも使っていた時とは変わったかなと思う所もあります。昔は、人の目なんか気にしないで自分のやりたいことだけやって、やりたくないことはしない。そんな感じでした。
施設に最初来た時も、何でこんな事をする意味があるのかと、やらない理由を探していました。筋トレ、ジョギング、タイピング、自分の問題を見る、正直さ、仲間の中にいる等も苦手な事でした。
力がない、何も知らない自分を知られたくない。知られてしまったら居場所がなくなると思い、大きくて強い、出来る自分を演じて来ました。
今も出来るふりや分かったふりをする時もあるけれど、少しずつ仲間に聞く事が出来る様になりました。苦手だった筋トレ、ジョギング等も少しずつ出来る様になりました。自分の問題はまだまだ他人のせいにする時もあるし、正直に話す事をしない事です。
カウンセリングで、仲間が怖いし信じられないという事をシェアした事があったのですが、その時も仲間が近くに居てくれました。
キャンプでもプログラムでもいつも近くに仲間がいます。せっかくダルクにいるので良い意味で仲間を利用していきます。変わらなければ、社会に出てもまた失敗して、薬を使うことになります。
刑務所、精神病院、施設は行きました。最後の「死」だけは嫌です。変わる為の道具として12ステップワークを始めます。初めての事なのでどうなるか結果は分からないけれど、ステップで変わった仲間もいるので、自分も始めます。薬が止まって苦しいのは嫌です。
これからは、正直に自分の思っている事や、感じている事を表に出して行きます。仲間だし受け入れてくれるはずです。楽になるために、やっていきます。