【NewsLetter288】依存症のクルクル

1年のバースデーを迎えて

 4月に1年のクリーンを迎えました。この1年は自分にとって初めて、決して一人では迎える事が出来なかったと心から大切に感じられる1年です。

 去年にスリップして、その後もう一度やり始めましたが、その際、責任者から、ダルクにつながってから仲間に言っていない事、やらかした事をリストに書くという提案をもらい、書き始めました。

 その時はこの提案が自分を変えるキッカケになるとは全く思っておらず、本心としては書きたくなかったので、書き上げるまでに8~9ヶ月かかりました。どれだけ先行く仲間や周りにいる仲間に書いた方がいいと言われても、頑なに書きませんでしたが、このままではいけないと感じ、ようやく書き上げると、その時から自分の中で変わりたいという気持ちが強くなり、プログラムをやり始めました。

 自分のすべき事は、前々から仲間に言われている事ですが、正直に話をして楽になる事。それから毎日仲間の所に行って話す事。これを1年間続けました。

 時々雑談として、食べ物や、体重の話をしたりしますが、そういう話しかできない事で、また指摘や注意を受け、自分のしている事を否定された気がして勝手に傷ついたり、腹をたてたりしました。

 しかし、言われていることは確かにそうだなと分かり、話す内容を変えました。それが上手くいったのかは分かりませんが、少しずつですが、自分の問題や、自分の言動がおかしいと気付く様になってきました。ごまかしたり、偽ったり、しまいには、問題が起きた時、無かった事にしょうとしている自分がいて、その事も正直に話す事が出来る様になりました。

 でもその反面、生き辛さに直面して、苦しい時もあります。人のせいにしたくなる時もあるし、人と比べる事や裁く事などの黒い部分が顔を出したり、自分はちゃんとしているのにという傲慢な気持ちになる時もあり、そんな時は仲間の話が耳に入って来ません。それも全部含めて正直に話をしてきました。

 ここ1年、正直さに取り組んでいたおかげで、少なからずスリップする前の自分よりも今の自分が好きだし、仲間の事も信じられる様になりました。そして一番の変化は、今まで何があってもハイヤーパワーを信じられなかったのが、いつの間にか自分のハイヤーパワーを見つけたいと思う様になり、探し求めている事です。それも、自分の力では出来ない事でした。

 自分で言うのも何ですけど、あの時に腐らずにやって来た結果だと思っています。最近立て続けに失敗して心が折れそうになり、この1年を棒にふるところでしたが、話を聞いてもらい立て直す事が出来き、仲間にバースデーミーティングを祝ってもらえました。

 本当に今回の1年は、苦しい時辛い時もありましたが仲間の力手助けがなければ辿り着けませんでした。たかが1年ですが、自信や勇気が少し身に付きました。この1年を大事にしてもっと自分が変わるためにやります。そう思えたバースデーでした。

カテゴリー: 288号(2025年6月), ニューズレター パーマリンク