【NewsLetter242】日々の気づき イジケムシ

ダルクプログラムの一つに、刑務所や保護観察所へメッセージに行かせて頂く機会があります。自分の体験を話し、参加者の話を聞き質疑応答をする中で、改めて自分の気持ちを話すことや、ダルクやプログラムの説明をすることが苦手なことに気付かされました。

昔から言葉足らずで、自分のことを相手に伝えることが上手くいかず途中で諦めてしまい、伝わっていなくても笑って誤魔化していました。

他愛もない会話の中でさえ、曖昧な表現をして、本当のことを伝えることから逃げようとしてきました。自分からは何も伝える努力はしないくせに、自分勝手に傷ついて、誰からも理解されないという思いだけが強くなっていきました。

そのせいか、自分自身が理解している自分と、周囲から理解されている自分に、大きな食い違いがあり、日常的にストレスを感じる日々でした。

決定的になったのは大学をやめて地元に帰り、薬を使い出してからです。隠し事を抱えながら生活するのは辛く、常に家族に対して罪悪感を抱えていたし、それが嫌で薬に現実逃避する事も止まりませんでした。

今は、隠し事をしない事、自分に正直にやっていく事の大切さは分かります。今まで誤解したり、されたりで、人や自分を傷つけてきました。

そういう自分にとって、メッセージに行くことは凄く勉強になります。伝えたいのは自分自身なので、伝える為にどうすればいいのか、誤解を生まない様にどうすればいいのか。自分に足りない所を考え実践しています。それを仲間との日常の中でも活かしていきたいです。

筋トレの話になりますが、今プログラム以外のトレーニングをやっていません。少し前、頭の中がトレーニングの事ばかりになっていて、周りが見えなくなっていました。仲間のサポートや自分のやるべき事に支障をきたしていました。

先行く仲間に指摘してもらい、今感じている事は、考え方も行動も、薬を使っていた時と変わらなかったという事です。自分を納得させる為に、自分に都合の良い理由付けをする所、周りが見えなくなる所、それが出来なくなれば相手や状況を恨む所、薬を使っている時と変わらないパターンです。自分一人では止められなくなっていました。

今は仲間と一緒にプログラムの枠の中で精一杯やっています。決められた枠の中でいかに楽しんでいくか、いずれ社会の中でやっていく為にも練習しています。

仲間の中やプログラムで、気づいた事を実践して自分自身を変えていきます。

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【NewsLetter242】家族会/支援する会の中止について

今月(2021年8月)の家族会および支援する会につきましては中止といたします。

次回の予定につきましては、次号ニュースレターにてお知らせいたします。

お問い合わせ先 九州ダルク 092-471-5140

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【NewsLetter241】ダルクのこと 九州ダルク職員

ホームレス支援の関係で美野島司牧センターを時々訪れるようになったのは、もう12年前ぐらいのことです。その頃はまだ建て替える前で、見方によっては廃墟のような建物でした。屋根瓦が擦れて落ちそうなそんな建物の中にいくつかのNPOがあり、そのひとつが九州ダルクでした。ダルクのことは何も知らなかったので、メンバーの方にあってもただ挨拶をすることしかできませんでした。

私はカトリック大名教会の所属です。ある日ダルクで見かける方が二人でミサに参加していることに気付きました。しばらくして勇気を出して声を掛けてみました。洗礼を受けたこと、毎日曜日自転車で来ていることなどを話してくれました。おふたりともとても穏やかで優しい眼でした。その後、若い痩せた、でもいつもニコニコして、足取りが弾んだ感じの方も印象に残っています。挨拶をすると大きな声で返してくれていました。半年ぐらいすると、身体つきも足元もしっかりしてずいぶん雰囲気が変わり違う人のように感じましたが、笑顔で同じ人だとわかりました。

私はインテリアの仕事をしていますので、センターの建て替えの際にデザインなどの手伝いをさせていただきました。床・壁・天井の仕上げ材や外壁の色、カーテンなどを選びました。仕上がり間際の一番忙しい時期にカーテンを取り付ける時、ダルクのメンバーが手伝ってくださいました。窓の数も多いし、カーテンは結構重くて、一人では大変なのでとても助かりました。

その他にもいろいろな場面を思い出します。週に一度全員で洗車をしていますが、あっという間にピカピカになること。敷地内の畑に植えたカボチャを大事に育てていたこと。クリスマスの飾り付けを楽しそうにしている姿。重い荷物に困っていると、お願いする前に運んでくれたこと。気づくと遠くから手を振ってくれること。

ダルクのメンバーは私の心に暖かい思い出を作ってくれますし、美野島司牧センターに欠かせない「働き手」です。これからもリハビリを重ねて、1日も早い社会復帰を目指してください。祈りを込めて、見守らせていただきます。

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【NewsLetter241】バースディを迎えて クニ

7月で薬と酒が止まって6年になります。自分は、今居る九州ダルクが3度目のダルクとなります。最初のダルクでは2年で逃げ出しました。次のダルクでは仲間の見ていない所で酒を飲み、仲間を巻き込んで薬を買いにも行きました。

その後からクリーンが始まります。こんなに長い期間止まったのは初めての事です。九州に来て初めの頃は、早く仕事がしたい、社会に出たいと思っていました。

クリーンがあれば社会に出られると年数を基準に考えていましたが、先ゆく仲間には、クリーンの長さは関係ない。今出て行って何とかなるの?と聞かれました。薬が止まっているだけで生き方は変わっていませんでした。

自分は九州に来た時、ネックレス3本、指輪5個、ブレスレット3本、ピアス3個と色々なものを身につけていました。今思うとおかしな事をしていたなと思います。でもその当時はどうやって自分を大きく見せるか、そればかり考えていました。

薬を使うことになった最初のきっかけとなったのは、怖いんでしょ?の一言でした。その言葉に、自分はナメられたくない、ナメられたら生きられないと感じて使いました。

ダルクに来て「ちっちゃいおじちゃん」で良いんだ、と言われても、中々そう思えません。

今は、身につける色々なものは減ってきましたが、自分を大きく見せようとする所は、中々治りません。出来ない事を出来ると言ってみたり、やってもない事をやったと言ってみたり、その度に嘘がめくれます。居づらくなります。他人のせいにします。

社会に居た時と同じです。社会では居づらくなれば逃げ、別の場所に行って、また嫌なら逃げる繰り返しでした。

今でも逃げたいし、使いたいという気持ちが無いわけではありません。でも、今はその事を仲間に話します。そこで正気に戻る事ができます。

最初にダルクに来た時、何かあったら言ってねという仲間の言葉に対して、どうせ言っても仕方ないと自分のエゴが出てしまい、相談などはしませんでした。自分にも仲間にも嘘をついて、苦しかったです。

自分は今50歳です。年齢が上であるとか、今まで他のダルクに居たとか、家出して1人で生きてきたとか、間違えた変なプライドが邪魔をしてきました。

1人でやってきたつもりでした。周りの人に注意されたり何か言われたりするのが嫌で、勝手にひとりになっていただけでした。今でも人に何か言われる時、自分の考えが出てきて、相談や振り返りの時も何かのせいにして自分を正当化します。

弱者としてコントロールをしないことと、自分の問題を見るようにと言われます。ここに来た頃と同じように、同じようなことで仲間とぶつかったりしているなと思う時もあります。でも、今までやってこなかった筋トレやジョギング、PCなど、自分じゃ無理だと思っていた事も、やってみて少しずつ出来るようになり、少し自信もついてきました。

薬が止まっているだけじゃ変わらない事も知りました。これからも色々あると思いますが、クリーンの年数だけ見ないで、仲間と一緒にリハビリして行きます。

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【NewsLetter241】ご寄付御礼申し上げます。

皆様、お米や食品、洗濯洗剤など日用品のご寄付のご寄付をありがとうございました。皆様のお心遣いに心より感謝申し上げます。家庭で余っている食品などございましたら、どうかご寄付ください。主食となるパスタやうどんそば、そうめんなどの乾麺なども、大変助かります。

経費削減のため、レトルトや缶詰など保存のきく食料品、トイレットペーパー、台所用洗剤、掃除用洗剤などの日用品につきましては、引き続きご支援宜しくお願い申し上げます。

連絡先 九州ダルク 092-471-5140

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