弱さへの心配り コース・マルセル神父

福岡司教区が25年にわたって、移住労働者や薬物依存、ホームレスの人らの支援拠点としてきた「美野島司牧センター」の建物が今春、改築されました。私のこのセンターは、対応不可能と思える問題が舞い込むなど、想定外の出来事の中に神様のメッセージを感じながら、築かれてきた場所だと思います。

完成した新しいセンターは、2つの建物からなり、以前と同様、聖堂兼集会室、活動団体の事務所、DARCデイケア・ナイトケア、台所などを備えています。

4月7日には、宮原司教司式による落成祝福式、5月13日には新築祝賀式が同センターで行われ、支援関係者や地元のボランティア、近隣の教会関係者らで新たな船出を喜び合いました。

NPO法人「九州DARC」=地元で1995年に始まった薬物依存症者の支援施設。回復・社会復帰に向けたプログラム、交わりの場を提供しています。

不法滞在のペルー人の支援のために福岡教区に赴任した私は、スペイン語ミサなどをしながら、ペルー人たちとの関わりを続けていた20年前のある日、ダルクの青年6人が居場所を求めてやってきました。

私は薬物の世界は全くわからなかったので断るつもりでしたが、彼らと1週間ほど生活をしました。

ある晩、シンナーを吸った青年の大きな笑い声で起こされました。私の顔を見て、「私は蝶々だ、蝶々だ」と叫びながら、屋上から飛び降りようとした時に腕を捕まえたこの若者。

翌朝、「あれは『彼らとの関係を捨てられないよ』という神様のメッセージではないか」という思いが胸に浮かびました。

その中で、神様は時々、思いもよらない出会いをくださり、自分の考え方が変わっていくのですね。その気づきから、今の九州ダルクの活動が続いています。

私たち美野島司牧センターは小さな働きしかできませんが、みなさんと力を合わせて、新しい美野島司牧センターでの九州DARCの新しい出発を心からお祝いいたします。

カテゴリー: 206号(2018年6月) タグ: , パーマリンク