【NewsLetter207】緊急支援のお願い

 <献品のお願い>

大型洗濯機 1台 扇風機 5台
掃除機 2台 お米 適宜
洗剤 適宜 その他

薬物依存症は回復可能な病気です。薬物依存は数々の病気の中の一つです。ただ、他の病気と違うところは、この病気は周囲の人、例えば家族、職場の人、友人、知人などを好ましくない状態に巻き込むことです。そのため薬物依存は社会問題に発展しやすいのです。

しかし、病気である以上、回復の方法がないわけでなく、自分の力や意志力に頼ることは全く違う方法、すなわちプログラムに忠実に参加することによって生き方を根本的に変え、その結果、多くの方々が回復しています。ここに希望があります。

さらに回復した人たちは、依存症に苦しむ仲間のために何らかの形で回復に向けて手を差し伸べています。そして仲間を助ける行為こそ、自己本位の古い生き方を捨て、他者に自分を開く新しい生き方の発見であり、その行為自体が彼らを救っていることにもなります。

シンナー、睡眠薬、覚せい剤、咳止め薬など、薬物依存を引き起こす薬は多数に上ります。薬物依存は病気の一つだと申しましたが、そもそも病気とは何でしょうか?

たとえば心臓病、癌、アレルギー––などは人間の意志の力によって治るわけではありません。病気に対して人間の意志の力では無力です。外からの働きかけや治療によって回復が図られます。

何かのきっかけで人格的にも意志力においても、人一倍抜きん出た人がいったん薬物依存になったら、この人の意志力もやはりこの病気に対しては、完全に無力なのです。

人間個人の意志や努力を超えたやり方、ひいては生き方によって回復を目指す必要があります。したがって薬物依存症には意志薄弱な人だけがなるという考えは事実誤認であり、多くの誤解を受けていて、回復が可能な病気であることを広く伝える必要があります。それがダルクの活動の一つです。

この話の後にダルクの運営状況の話はとても辛いのですが、昨年度までの決算で活動してくために借入した金額が300万円を超えてしまい、このままでは破綻してしまいます。今、ダルクにいる人達8名中7名が生活保護に頼る人たちだけになっており、生活保護者の支給額は、普通、ダルクが貰っている入寮費の3分の2で、月5万円以上のマイナスになります。単純計算で月35万円、年間420万円に達します。

生活保護費の減額や交通費の廃止、献金の減少など、今現状では家賃・借入金返済、保険料、プログラム費、人件費が全く払えない状況に立たされています。いろいろ手を尽くしてきたのですが、スタッフや私の家族にまで負担がきている今、皆様もお困りとは思うのですが、あえてお願いをさせていただいております。

私どもの努力が足りないためではありますが、ダルクの活動をご理解いただきまして、度々のお願いで心苦しいのですが、皆様の愛に頼る方法しかわかりません。どうか、このような現状を理解していただき、九州ダルクへの皆様の支援を心よりお願い申し上げます。

カテゴリー: 206号(2018年6月), ニューズレター タグ: , , , , パーマリンク