【NewsLetter211】ヨーガよもやま話

皆さん、こんにちは NPO法人ヨーガ療法学会の吉原です。月曜日のヨーガの実習には仕事の関係でずっと参加出来ていませんが、支援の会にお邪魔しております。

ヨーガの実習の気持ちよさやすっきり感は皆さん既に実感済みでヨーガの身体 や心への効果についても耳にたこが出来 るほどお聞きおよびのことと思います。 なので私は、ちよっとそういう堅い話は置いといて(と言つては師匠には叱られるかも・・・)なんかこうインド昔話的なことを書いてみようかと思います。

さて今回は有名なアレクサンダー大王とヨーガ行者の話です。大王は征服した国々の人や文化を決して疎かにせず融合を図ったことは有名ですよね。そのアレクサンダー大王がギリシャ、エジプト,大ペルシャ帝国を撃破していよいよインドパンジャブ平原に迫った時のこと、たいそう徳の高い行者がそこに住んでいるので、是非会いに行くよう部下に進言されま す。大王は早速出かけて行って座して瞑想する行者に「何でも望みがあれば私が叶えてあげよう」と親切に申し出ます。ところが行者は、「私は今のままで充分に満足しており何一つ望むものはございません」と固辞します。大王は「せっかくこせん」と固辞します。大王は「せっかくこうして礼を尽くして自分の方から出向いているのだからせめて何か望みの一つでも・・」と重ねて言います。すると行者は「それでは、重ねてのお申し出ですので一つだけお願いがございます。先ほどから大王様が私の前に立たれましたので日差しが遮られております。どうぞ私に日差しがあたりますようそこをお立ち退き頂きたいというのが私の切なる望みです」

さしもの大王もこれには、すっかリ腹を立ててしまいます。そこで行者が言います。「多くの国々を征服してこられた大王様も自分自身の心はまだ征服できていないのですね」

この言葉に大王は深く反省し、その後この行者を心の助言者としたというちよっと笑えて実は深いお話ですね。

またまた話はヨーガに戻りますが、ヨーガの実習は実は身体を使って心のコントロールを学んでいるんです。ヨーガのポーズは日常生活にないような変なかっこうをすることで身体に刺激を与え、そこから身体がどう反応するかを客観的に観るという訓練なのです。その訓練は同時に心の反応も客観的に観ることが出来るようになっていく訓練なのです。自分の心が客観視できれば感情の波に押し流されずに済み心のコントロールもしやすくなるという訳です。こう言うとなんか難しいことのように感じるかもしれんが、難しいことのように感じるかもしれませんが、損得、好き嫌い、などの二極の対立から自由になるとなんかそれだけで、ずいぶん幸せが増えるような気がしませんか。

カテゴリー: 211号(2018年12月), ニューズレター タグ: , パーマリンク