【NewsLetter249】ターニングポイント 道三

ダルクに入寮して2年が過ぎました。最近は、クロスバイクを買いました。街乗りしても気持ちが良く、NAに行くのにも自分のクロスバイクで行っています。

僕は2年前に刑務所から出所して一部執行猶予付きで来て、右も左も分からないままに生活が始まりました。今年の3月に一部執行猶予が切れ、2年間という縛りが切れた途端に、自分の考えや、やりたい事など何もかもが暴走し始めました。

自分を止めたくても止められないし、苦しみから早く逃げたかった。1人で何とかなる。そう思い始めました。

表向きは何となくプログラムを嫌々やっていました。この2年間は代表に相談しても、思うような相談ができなかったり、話をする事で前に進んでいるような気がしたりの繰り返しでした。

そうして施設を逃げ出した事は何度あるだろうか? 数える気にもなれません。それ程に、現実から逃げる事を選んで生きてきました。

それでは昔と何も変わっていないし、伸びるのはクリーンだけで、気持ち的にはきつい日々が続きました。時には仲間に当たり散らしたり、コントロールしたり、思い通りに行かない自分にイラついたりと色々あったなぁと思います。

3月になって立て続けに何度か施設を出て行きました。1人が好きで人の中にいるのが嫌で生きてきましたが、施設を出て行った時に思うのはいつも仲間の事でした。

不思議に思うのは、仲間の中に居て落ち着く自分です。そこが変わったのかもしれない。今は、これからどうするのかがとても気になっています。

答えばかり求めて、やることもやらないで、思い通りに行くわけが無いことが分かりました。素面の底つきというものがようやく分かりました。今は、今までとは違った「今日一日」を大切にしています。

これから進む道を代表と相談して、生き急ぐのは一度やめて、ハイヤーパワーに委ねる事にしてみようと思います。地元に帰らずに九州を選んだのは、新しい自分を見つけたいからです。

少し遠回りしてきましたが、もうこの辺で真剣に前を見つめていこうと決心がついたのも最近の事で、代表に言われた「俺たちは格好悪くていいんだよ」でした。この言葉がものすごく気に入っています。

僕は1人ではどうにもならないことを認めました。昔なら、どんな手を使ってでも1人でやってやる、なんてバカな考えがありましたが、今は人を信じられるようになりました。仲間たちのおかげでようやく目が覚めました。

格好悪くてもいい。今日1日を、大切にこれから生きていきたい。

カテゴリー: 249号(2022年3月), ニューズレター パーマリンク