【NewsLetter153】仲間からのメッセージ・薬物依存症のサル

  久しぶりにニュースレターを書くことになりました。相変わらず問題児です。最後に原稿を書いた時に、女のことを隠していたことを書いたと思いますが、10か月のうちにいろいろなことがありました。

  おれの中ではずっと女くらいはいいだろうと思って隠してきました。日曜日にはひとりでスターバックスでコーヒーを飲んでいると言って嘘をついたり、仲間にも黙っておいてと言ったりと、仲間もいい迷惑だったと思います。

  おれはその仲間がどう思っているかとか、まったく気にせず、隠れて女と会ったときの話などをしていました。よく偽装工作などもしてもらったりと最悪だったと思います。

  彼女のことをいつまでも隠しておけなくなり、代表に話をした時も、彼女のことはちゃんと話したけれど、仲間を巻き込んだことは話していませんでした。

  彼女のことは怒られなかったけれど、仲間を巻き込んだことでは、かなり怒られました。

  ダルクをとるのか、彼女をとるのか、というところまでなり、「自分は、両方とも大切なんです」と自分の気持ちを正直に話しました。

  代表からの提案は、部屋を借りてダルクのプログラムの中で彼女とやっていけと言われたけれど、これが難しく、いまだに怒られてばかりです。何もかもがうまくいかず、最近はいつも何かに悩んでいるような気がします。

  1月の終わりに、彼女が妊娠をしたことがわかりました。その前から彼女を見ていて、まさかと思ったけど、検査薬の結果を見て、頭が真っ白になりました。

  「なんで今?」 どうする? 生活保護じゃ結婚もできないし、仕事も探さなきゃいけないし、彼女の親にはなんて言えばいいのか? 何から手をつけていいのかまったくわからなくなりました。

  代表に相談したり、いろいろな人に話を聞いてもらったりしてはみたけど、おれは自分の考えで昔やっていた仕事を、また福岡でも、と思いました。そう決めたら、ダルクにも行かなくなり、ひとりでハローワークに行き、ペンキ屋の仕事を探しました。

  とにかく、1円でも給料の良いところ、1日でも早く仕事を探さなければと、必死で探しました。2日目ぐらいで仕事も見つかり、ダルクにも行かず、だれの電話にも出ずに、仕事に行こうと思っていたら代表とスタッフがおれのアパートに来てくれました。

  すぐにわかったので、そのまま居留守を使っていたら、ドアの向こうで、「サル! サル!」と何度も呼ぶので、さすがに近所にもヤバイと思い、ドアを開けることにしました。

  気まずさもあったし、電話も出ていないので会いづらかったけど、代表はハグをしてくれ、この先、どうしていくのか、何が一番良いのかを2人で話しました。

  正直、おれのことはほっておいてほしかったけど、「自分から潰れにいってどうするんだ」と言ってほっておいてくれませんでした。おれはその時、だれの話も聞けずにいたけど、これからは仲間のことを信じてやっていければ、楽になるんじゃないかと思うので、そうやっていきたいと思います。

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