【NewsLetter222】今年を振り返って

イジケムシ

自分の問題に振り回された1年でした。薬は止まっているものの、コミュニケーションがうまくとれない事や、一つの事に囚われ過ぎる事などです。よりプログラムが必要になってきています。いままでのようにボチボチやっていくのでは変われません。最初に薬を止めた時の必死さを、もう一度思い出してやっていきます。

BASS

今までやりたくないと抵抗していたステップに、取り組みました。やり始めるまでに凄く時間がかかって、やる前から、やることに意味はあるのか?と考えている無駄な時間を過ごしました。まだまだやり始めたばかりですが、ステップをやることの意味を実感している今日この頃です。今年は苦しいこともありましたが、同時に新しいことへの気づきも得ることが出来ました。現状と向き合う努力もしました。知識だけで終わることなく実践していきます。

クルクル

今年も自分の不正直が原因で施設を飛び出して、スリップしました。正直になるのが怖かったり、自分の問題を今まで見てこなかったりした結果が今回のスリップでした。クリーン2年の直前での出来事なので凄く悔しいです。まだまだ自分の問題を見ることが出来ていませんが、直面するのには良い一年になりました。

オビト

体調不良に陥ることが少なくなったり、新しい趣味が見つかったりと良い方向に変わったことがありました。その一方ではかねてからの課題であった感情面や柔軟性、積極性については努力が足りず成長しきれませんでした。来年は少しでも変われるよう頑張ります。有難うございました。

クニ

今年は仲間との別れや新しい出会いなどがありました。去年より走ることが出来るようになり、体の変化もありました。去年できなかったことも少しずつですが出来るようになりました。まだ古い生き方が出る時もありますが、これからも自分のペースで仲間の力を借りて回復を楽しみます。

マー

今年一年を振り返ると自分としては70点くらいです。今年の課題だった筋トレのベンチプレス100kgまではあと10kg足りず、90kgです。でもまだ時間はあるのでベストを尽くして筋トレに取り組みます。もう一つの料理の方ですが、1年前より腕が上達したと思っています。こちらの方も色々と勉強して来年はもっと成長した自分になりたいです。

コウジ

今年は良い一年でした。前半は、施設を飛び出しては酒を飲むの繰り返しで、最後コインランドリーで野宿した時に「俺は社会復帰を目指していたけど酒で会社を休む」と悟り、「施設に居続けて薬をやめ続けるしかない」と決意しました。今も気持ちは変わりません。スタッフ目指して更に楽しい人生が送れるように頑張ります。

テラ

今年は色々な所へフォーラムに行かせてもらい、多くの新しい仲間と出会い、貴重な話を聞かせていただきました。今、自分の新しい生き方について考え、プログラムに集中しています。時にはホームシックになり辛い時もありますけれど、仲間の力を借りてがんばります。

ルイ(スタッフ)

仕事上では、行政関係の用語の難しい書類にもようやく目が慣れてきたのか、必要な事や、やるべき事が少しずつですが理解できるようになってきました。学ぶことばかりで、面倒だなと思う事や大変な事も多いですが、成長する機会があることは幸いだなと感謝しています。仕事でも、人生でも。

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【NewsLetter221】九州DARC代表理事 大江昌夫

九州ダルク24周年記念フォーラム「生きることへの選択」

令和元年10月26日に九州ダルク24周年記念フォーラムを行いました。まずは無事開催することが出来ました事を、この場をお借りして皆様にお礼申し上げたいと思います。

今年は150名近い方々にご参加頂きました。お忙しい中、時間を割いてご挨拶して下さった皆様、マルセル神父様、ご講話頂いた茨城ダルクの岩井さん、メッセージを頂いたメンバー、家族の皆様、本当に有り難うございました。また、祝辞を頂きました関係省庁の皆様、会場をお貸し下さった福岡県弁護士会。そして今回九州ダルクの活動に賛同下さり、ご協賛を頂きました福岡県更生保護協会の皆様にも、心よりお礼申し上げます。

 

民間の薬物依存症リハビリ施設として、薬物依存症である当事者同士が助け合うというダルクという存在も、近年様々な活動を通して一般的にも認知度が高くなってきたと感じています。

しかし、残念ながら人々に知られるきっかけとなるのは、事件などのあまり良くないイメージである事が多いように思われます。社会からの理解を得るにはたくさんの時間も必要です。

また、皆様のお力添えなしには為し得ません。これまで24年間この福岡の地で日々ミーティングを行い、まだ苦しんでいる薬物依存症者へメッセージを届けると言うこの2つの地道な活動こそが九州ダルクの柱であり、私を含めそれぞれのメンバーの姿を通して、社会へ薬物依存症という病気のあり方と、回復できる可能性を示していきたいと願っています。

そして、今回フォーラムのサブタイトルと致しました「生きることへの選択」が出来るように、これからも仲間の手助けを行っていきたいと考えています。

これからもこのダルクという希望の灯を消さぬようスタッフ、仲間一同より一層の努力を重ねていく所存です。今後とも宜しくお願い致します。                

感謝の内に

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【NewsLetter221】福岡県精神保健福祉センター K

こんにちは。いつも、トキさんをはじめ、九州ダルクの皆さまには大変お世話になっております。

このたび、ニュースレターへの投稿についてお声をかけていただきました。光栄なこととは思いながらも、正直、少し気が重くなりました。と言うのも、このような文章を書くのは、遡ることうん十年前の若かりし学生時代に、読書感想文を書いた時以来だからです。

さて、何を書いたらよいものか、もやもやとしながら職場の廊下を歩いていたら、壁にかかっている絵が目に止まりました。

トキさんやオビトさんも見ただろうこの絵のことで、私が心に浮かんだことを書かせていただこうと思います。

残暑が厳しい9月頃、センターの薄暗い廊下の白い壁に新しい絵が飾られました。それは、ある病院の院長から、センターを利用される方のために、殺風景な壁に彩りをと、ご厚意でお貸しいただいたものだと聞いています。

その絵は、高さが1メートル余りもあるでしょうか。背景は一面黒色、キャンバスの中央に、白色の細い線が折り重なり合ったものが描かれています。抽象絵画と呼ばれるもので、何が描かれているのか、さっぱり私にはわかりません。

その絵の前に立ち、「これはいったい何だろう?」と同僚に問いかけてみました。

「私はいちごに見えます」「食い意地が張っているのかしら」と彼女は笑いました。そう言われれば、輪郭はいちごの形に似ています。

また、もう一人の同僚に同様に問いかけてみました。すると、「僕は人の心臓に見えますね」と。

私には、その絵の中に、能面のような人の顔が見えており、二人の同僚の答えは意外なものでした。

また、ある時、「この絵は何だかモヤモヤと霧がかかったように見えますね」と所長に投げかけてみました。すると所長は、「そうですか?私はスッキリとした感じがします」と言うのです。

果たして、この絵の作家は何を伝えようとしていたのだろうか?と想像が膨らみます。作家が、この一連の私たちのやり取りを聞いていたら、「まったく他人は勝手なものだ」と呆れていることでしょう。

作家の意図をよそに、見る人は、絵に何かを感じ、意味を見出そうとします。感じ方は、その人の経験やその時の心の有り様によって異なるのかもしれません。

いちご、心臓、能面、もやもや、すっきり。こうも捉え方が異なるものかと面白く感じます。隣の人が今何を感じているのか、絵を媒介にしたコミュニケーションも楽しいものです。

あなたは、この絵の中に何を見ますか?福岡県精神保健福祉センターにお越しの際は、よろしかったら感想をお聞かせください。

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【NewsLetter221】12月14日 クリスマス会を開催します!

12月14日(土)午後0時30分から、美野島司牧センター(福岡市博多区美野島2−5−31)講堂で、今年も恒例のクリスマス会を行います。

軽食の用意もいたしますが、よろしければ少しずつでかまいませんので、食べ物やお菓子、飲み物をお持ち寄りくだされば幸いです。ご協力、よろしくお願いします。

今年も全員でプレゼント交換をしますので、参加される方は、500円以内のプレゼントを一つお持ちくださるようにお願いいたします。

また、午前11時30分から、「支援する会」を行いますので、そちらへのご参加もよろしくお願いします。

皆様のご参加を楽しみのお待ちしています。

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【NewsLetter220】福岡保護観察所 I

「仲間です。」

これは,福岡保護観察所に赴任する前、私が担当していたMさんのケア会議の話で、「この人が回復するのに一番必要なのは何でしょうか?」と疑問を投げかけた人に対し、ダルクスタッフが間髪入れずに語った言葉です。もう3年前の話ですが,私は今でも頭から離れずにこの言葉が残っています。

保護観察所では、刑の一部執行猶予導入を契機として、これまで以上に薬物問題で罪を犯してしまった人に対して、ダルクや医療機関等と連携するなどして処遇を行うことが求められています。

場合によっては,生活環境調整中(釈放後の帰住予定地の調整)に、当事者の方々に対し、釈放後に直接ダルクに入所して治療に専念してみることを提案したり、釈放後すぐに医療機関を受診することができるよう働きかけを行うことがあります。

私が担当していたMさんもその1人でした。Mさんは、すでに家族が引受意思を有していたことなどから、当初ダルクに入所することに消極的でしたが、ダルクに入ることが本人に有用であることを話すことなどの働きかけをした結果、最終的にダルク入所を希望され、 ダルクが運営する自立準備ホームに仮釈放となりました。

Mさんは、仮釈放後、覚せい剤後遺症と思われる手足のしびれなどの体調不良を訴えていましたが、ダルクスタッフ、ダルクと連携している精神科の医師や看護師の細やかなサポートを得られた結果、仮釈放期間が満了する頃には、表情が見違えるように良くなりました。仮釈放期間満了後、Mさんは「1人で頑張ってみたい。」と述べられ、ダルクを退所されましたが、退所後も当時入所していたダルクスタッフとはたまに連絡を取っていると伝え聞きました。

当所で実施している薬物再乱用防止プログラムに、九州ダルクから、イジケムシさんやマーさんにアドバイザーとしてご助力をいただいておりますが、プログラム内での発言でも「仲間がいるから」「仲間から言われて」という言葉をよく耳にします。私自身、断薬を継続する上で仲間の存在がいかに重要かということをダルクの皆様に教わることができたように思います。保護観察所としてできることは限りがありますが、当事者の方々に何か少しでも「きっかけ」を与えられるよう努めていきたいと思います。

 今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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